職場の良い関係づくり入門

職場で信頼される オンライン会議参加の基本

Tags: オンライン会議, Web会議, マナー, コミュニケーション, リモートワーク

職場で信頼される オンライン会議参加の基本

近年、働き方の多様化に伴い、オンラインでの会議や打ち合わせが増えています。特にリモートワークやチーム間の連携において、オンライン会議は非常に重要なコミュニケーション手段となりました。対面での会議とは異なる特性を持つため、オンラインならではの基本マナーや参加方法を理解しておくことは、職場で信頼される上で欠かせません。

このコラムでは、新入社員や若手社員の皆さんが、オンライン会議で円滑にコミュニケーションを取り、信頼される参加者となるための基本的なポイントをご紹介します。

なぜオンライン会議の基本が重要なのか

オンライン会議は、物理的に離れた場所にいるメンバーとリアルタイムで情報共有や意思決定を行うための効率的なツールです。しかし、画面越しでのやり取りには、表情やニュアンスが伝わりにくかったり、予期せぬトラブルが発生したりする可能性もあります。

基本を押さえずに参加すると、意図せず相手に不快感を与えてしまったり、会議の進行を妨げてしまったりすることがあります。これは、チームメンバーや他の参加者からの信頼を損なう要因となりかねません。逆に、基本的なマナーや効果的な参加方法を身につけることで、スムーズな連携が実現し、あなたのプロフェッショナルな姿勢を示すことにつながります。

オンライン会議参加前の準備

会議が始まる前に、以下の準備をしておくことで、安心して臨むことができます。

1. ツールとデバイスの確認

使用するオンライン会議ツールの動作確認を行います。マイク、スピーカー(またはイヤホン)、カメラが正常に機能するか、事前にテストしておきましょう。ツールのバージョンが最新であるかも確認しておくと安心です。

2. 接続環境の整備

安定したインターネット接続ができる環境を選びましょう。可能であれば有線LANを使用するか、Wi-Fi環境が安定している場所を選びます。通信状態が悪いと、音声や映像が途切れてしまい、他の参加者に迷惑をかける可能性があります。

3. 参加する環境の準備

静かで集中できる場所を選びます。背景に映り込むものがプライベートなものでないか確認し、必要であればバーチャル背景機能を利用するのも良いでしょう。照明にも配慮し、顔が暗く映らないように調整します。

4. アジェンダと資料の確認

会議の目的、アジェンダ、事前に共有されている資料に目を通しておきます。何について話し合うのかを理解し、自分の担当部分や意見があれば整理しておきましょう。会議中に資料を探す手間を省き、スムーズな進行に貢献できます。

5. 通知音などのオフ

会議中に不要な通知音(メール、チャットツール、スマートフォンなど)が鳴らないように設定しておきます。集中を妨げたり、他の参加者のマイクに音が入ったりすることを防ぎます。

オンライン会議参加中の基本マナーとポイント

会議が始まったら、以下の点を意識して参加しましょう。

1. カメラはオンにする

特別な指示がない限り、カメラはオンにして参加するのが一般的です。顔が見えることで、相手に安心感を与え、非言語的なコミュニケーションも円滑になります。ただし、通信状況が著しく悪い場合や、機密情報を含む場所からの参加など、やむを得ない理由がある場合は、事前にその旨を伝えてオフにする許可を得ましょう。

2. 発言時以外はミュートにする

自分の発言以外は、マイクをミュート(消音)にしておくのが基本です。生活音、タイピング音、周りの雑音などが会議に入り込むことを防ぎ、他の参加者が話しやすくなります。発言する際は、ミュートを解除し、話し終わったら再度ミュートに戻す習慣をつけましょう。

3. 聞く姿勢を示す

画面越しでも、しっかりと聞いている姿勢を示すことが大切です。適度にうなずいたり、相槌を打ったりすることで、話し手に安心感を与えられます。カメラがオンになっていれば、こうした反応も伝わりやすくなります。

4. 発言のタイミングを見極める

対面よりも発言のタイミングが難しい場合があります。他の人が話している最中に割り込むのは避け、話が終わったのを確認してから発言します。発言したい場合は、挙手機能を使ったり、チャットで意図を伝えたりするのも有効です。

5. チャット機能を活用する

オンライン会議ツールにはチャット機能があります。簡単な質問や確認、資料のURL共有などに活用できます。会話の邪魔にならない範囲で、積極的に活用してみましょう。ただし、議事録に残すべき重要な決定事項や、議論を深めるべき内容は、口頭でしっかりと伝えることが重要です。

6. 画面共有時の注意点

自分が画面共有をする際は、不要なウィンドウを閉じ、通知が表示されないように設定しておきましょう。共有する情報に誤りがないか、公開してはいけない情報が含まれていないかなども確認が必要です。

効果的な発言のポイント

オンライン会議で自分の意見を伝える際は、以下の点を意識すると、より分かりやすく伝わります。

1. 結論から話す

話の全体像や最も伝えたいことを最初に明確にすることで、聞き手は内容を理解しやすくなります。特にオンラインでは、集中力が途切れやすい場合もあるため、簡潔に要点を伝えることが効果的です。

2. 具体的な情報を加える

抽象的な話だけでなく、具体的なデータや事例を交えて話すと、説得力が増します。特に技術的な内容を非技術職の方に伝える際は、専門用語を避け、具体的な業務内容や成果にどうつながるのかを意識して説明しましょう。

3. 話す速度と声のトーン

対面よりも少しゆっくり、はっきり話すことを心がけましょう。声のトーンも、単調にならないように意識すると、聞き手が飽きずに集中しやすくなります。

会議終了時のマナー

会議が終わる際も、丁寧な対応を心がけましょう。

1. 感謝を伝える

会議の最後に、参加者や進行役への感謝の言葉を伝えます。「ありがとうございました」「お疲れ様でした」といった一言があるだけで、良い印象を与えることができます。

2. 退出のタイミング

議長や進行役から終了の合図があったら、速やかに退出します。ただし、もし個別に質問や確認事項がある場合は、その場で尋ねるか、会議終了後に別途連絡を取るか判断します。

3. 議事録の確認・共有

議事録が共有されたら、速やかに内容を確認します。認識のズレがないか、自分の担当事項が正しく記載されているかなどをチェックし、必要であれば修正を依頼します。

まとめ

オンライン会議は、現代のビジネスコミュニケーションに欠かせないツールです。そこで信頼される参加者となるためには、事前の準備、会議中の基本マナー、そして効果的な発言方法を身につけることが重要です。

ITエンジニアやクリエイターの皆さんは、技術的な知識だけでなく、こうしたコミュニケーションの基礎を実践することで、チーム内外からの信頼を得やすくなります。今回ご紹介した基本的なポイントを一つずつ意識し、日々のオンライン会議で実践してみてください。小さな積み重ねが、より円滑で生産的なチームワークを築く一助となるはずです。